イザヤ26-27; ピリピ2

イザヤ書

第26章

26:1その日ユダの国で、この歌をうたう、
「われわれは堅固な町をもつ。
主は救をその石がきとし、
またとりでとされる。
26:2門を開いて、信仰を守る正しい国民を入れよ。
26:3あなたは全き平安をもって
こころざしの堅固なものを守られる。
彼はあなたに信頼しているからである。
26:4とこしえに主に信頼せよ、
主なる神はとこしえの岩だからである。
26:5主は高き所、そびえたつ町に住む者をひきおろし、
これを伏させ、これを地に伏させて、
ちりにかえされる。
26:6こうして足で踏まれ、
貧しい者の足で踏まれ、
乏しい者はその上を歩む」。
26:7正しい者の道は平らである。
あなたは正しい者の道をなめらかにされる。
26:8主よ、あなたがさばきをなさる道で、
われわれはあなたを待ち望む。
われわれの魂の慕うものは、
あなたの記念の名である。
26:9わが魂は夜あなたを慕い、
わがうちなる霊は、せつにあなたを求める。
あなたのさばきが地に行われるとき、
世に住む者は正義を学ぶからである。
26:10悪しき者は恵まれても、なお正義を学ばず、
正しい地にあっても不義を行い、
主の威光を仰ぐことをしない。
26:11主よ、あなたのみ手が高くあがるけれども、
彼らはそれを顧みない。
どうか、あなたの、おのが民を救われる熱心を
彼らに見させて、大いに恥じさせ、
火をもってあなたの敵を焼き滅ぼしてください。
26:12主よ、あなたはわれわれのために
平和を設けられる。
あなたはわれわれのために
われわれのすべてのわざをなし遂げられた。
26:13われわれの神、主よ、
あなた以外のもろもろの主がわれわれを治めた。
しかし、われわれはただ、
あなたの名のみをあがめる。
26:14死んだ者はまた生きない。
亡霊は生き返らない。
それで、あなたは彼らを罰して滅ぼし、
彼らの思い出をことごとく消し去られた。
26:15主よ、あなたはこの国民を増し加えられた。
あなたはこの国民を増し加えられた。
あなたは栄光をあらわされた。
あなたは地の境を四方に広げられた。
26:16主よ、彼らは悩みのとき、あなたに求めた。
彼らがあなたの懲しめにあったとき、
祈をささげた。
26:17主よ、はらめる女の産むときが近づいて苦しみ、
その痛みによって叫ぶように、
われわれはあなたのゆえに、そのようであった。
26:18われわれは、はらみ、苦しんだ。
しかしわれわれの産んだものは風にすぎなかった。
われわれは救を地に施すこともせず、
また世に住む者を滅ぼすこともしなかった。
26:19あなたの死者は生き、彼らのなきがらは起きる。
ちりに伏す者よ、さめて喜びうたえ。
あなたの露は光の露であって、
それを亡霊の国の上に降らされるからである。
26:20さあ、わが民よ、あなたのへやにはいり、
あなたのうしろの戸を閉じて、
憤りの過ぎ去るまで、しばらく隠れよ。
26:21見よ、主はそのおられる所を出て、
地に住む者の不義を罰せられる。
地はその上に流された血をあらわして、
殺された者を、もはやおおうことがない。

第27章

27:1その日、主は堅く大いなる強いつるぎで逃げるへびレビヤタン、曲りくねるへびレビヤタンを罰し、また海におる龍を殺される。
27:2その日
「麗しきぶどう畑よ、このことを歌え。
27:3主なるわたしはこれを守り、
常に水をそそぎ、
夜も昼も守って、そこなう者のないようにする。
27:4わたしは憤らない。
いばら、おどろがわたしと戦うなら、
わたしは進んでこれを攻め、
皆もろともに焼きつくす。
27:5それを望まないなら、わたしの保護にたよって、
わたしと和らぎをなせ、
わたしと和らぎをなせ」。
27:6後になれば、ヤコブは根をはり、
イスラエルは芽を出して花咲き、
その実を全世界に満たす。
27:7主は彼らを撃った者を撃たれたように
彼らを撃たれたか。
あるいは彼らを殺した者が殺されたように
彼らは殺されたか。
27:8あなたは彼らと争って、彼らを追放された。
主は東風の日に、その激しい風をもって
彼らを移しやられた。
27:9それゆえ、ヤコブの不義は
これによって、あがなわれる。
これによって結ぶ実は彼の罪を除く。
すなわち彼が祭壇のすべての石を
砕けた白堊のようにし、
アシラ像と香の祭壇とを再び建てないことである。
27:10堅固な町は荒れてさびしく、
捨て去られたすまいは荒野のようだ。
子牛はそこに草を食い、
そこに伏して、その木の枝を裸にする。
27:11その枝が枯れると、折り取られ、
女が来てそれを燃やす。
これは無知の民だからである。
それゆえ、彼らを造られた主は
彼らをあわれまれない。
彼らを形造られた主は、彼らを恵まれない。
27:12イスラエルの人々よ、その日、主はユフラテ川からエジプトの川にいたるまで穀物の穂を打ち落される。そしてあなたがたは、ひとりびとり集められる。27:13その日大いなるラッパが鳴りひびき、アッスリヤの地にある失われた者と、エジプトの地に追いやられた者とがきて、エルサレムの聖山で主を拝む。


ピリピ

第2章

2:1そこで、あなたがたに、キリストによる勧め、愛の励まし、御霊の交わり、熱愛とあわれみとが、いくらかでもあるなら、2:2どうか同じ思いとなり、同じ愛の心を持ち、心を合わせ、一つ思いになって、わたしの喜びを満たしてほしい。2:3何事も党派心や虚栄からするのでなく、へりくだった心をもって互に人を自分よりすぐれた者としなさい。2:4おのおの、自分のことばかりでなく、他人のことも考えなさい。2:5キリスト・イエスにあっていだいているのと同じ思いを、あなたがたの間でも互に生かしなさい。2:6キリストは、神のかたちであられたが、神と等しくあることを固守すべき事とは思わず、2:7かえって、おのれをむなしうして僕のかたちをとり、人間の姿になられた。その有様は人と異ならず、2:8おのれを低くして、死に至るまで、しかも十字架の死に至るまで従順であられた。2:9それゆえに、神は彼を高く引き上げ、すべての名にまさる名を彼に賜わった。2:10それは、イエスの御名によって、天上のもの、地上のもの、地下のものなど、あらゆるものがひざをかがめ、2:11また、あらゆる舌が、「イエス・キリストは主である」と告白して、栄光を父なる神に帰するためである。
2:12わたしの愛する者たちよ。そういうわけだから、あなたがたがいつも従順であったように、わたしが一緒にいる時だけでなく、いない今は、いっそう従順でいて、恐れおののいて自分の救の達成に努めなさい。2:13あなたがたのうちに働きかけて、その願いを起させ、かつ実現に至らせるのは神であって、それは神のよしとされるところだからである。2:14すべてのことを、つぶやかず疑わないでしなさい。2:15それは、あなたがたが責められるところのない純真な者となり、曲った邪悪な時代のただ中にあって、傷のない神の子となるためである。あなたがたは、いのちの言葉を堅く持って、彼らの間で星のようにこの世に輝いている。2:16このようにして、キリストの日に、わたしは自分の走ったことがむだでなく、労したこともむだではなかったと誇ることができる。2:17そして、たとい、あなたがたの信仰の供え物をささげる祭壇に、わたしの血をそそぐことがあっても、わたしは喜ぼう。あなたがた一同と共に喜ぼう。2:18同じように、あなたがたも喜びなさい。わたしと共に喜びなさい。
2:19さて、わたしは、まもなくテモテをあなたがたのところに送りたいと、主イエスにあって願っている。それは、あなたがたの様子を知って、わたしも力づけられたいからである。2:20テモテのような心で、親身になってあなたがたのことを心配している者は、ほかにひとりもない。2:21人はみな、自分のことを求めるだけで、キリスト・イエスのことは求めていない。2:22しかし、テモテの錬達ぶりは、あなたがたの知っているとおりである。すなわち、子が父に対するようにして、わたしと一緒に福音に仕えてきたのである。2:23そこで、この人を、わたしの成行きがわかりしだい、すぐにでも、そちらへ送りたいと願っている。2:24わたし自身もまもなく行けるものと、主にあって確信している。2:25しかし、さしあたり、わたしの同労者で戦友である兄弟、また、あなたがたの使者としてわたしの窮乏を補ってくれたエパフロデトを、あなたがたのもとに送り返すことが必要だと思っている。2:26彼は、あなたがた一同にしきりに会いたがっているからである。その上、自分の病気のことがあなたがたに聞えたので、彼は心苦しく思っている。2:27彼は実に、ひん死の病気にかかったが、神は彼をあわれんで下さった。彼ばかりではなく、わたしをもあわれんで下さったので、わたしは悲しみに悲しみを重ねないですんだのである。2:28そこで、大急ぎで彼を送り返す。これで、あなたがたは彼と再び会って喜び、わたしもまた、心配を和らげることができよう。2:29こういうわけだから、大いに喜んで、主にあって彼を迎えてほしい。また、こうした人々は尊重せねばならない。2:30彼は、わたしに対してあなたがたが奉仕のできなかった分を補おうとして、キリストのわざのために命をかけ、死ぬばかりになったのである。


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